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2006/12/13 (Wed)
胸が痛くなった。
表面上は平然と見えても、心の奥底には、苦しみや悩みがつまっている。
りなの気持ち、お兄ちゃんの気持ち、お母さんの気持ち。
それぞれの気持ちが、怖いほど迫ってきて、
せつなくて、悲しくて、押しつぶされそうな気がした。

小さい時から、母に甘えたくても甘えられなかった、りな。
母はテルのことで精一杯だったし、頼りにされているのがわかったから。
テルのことが心配なのに、大学卒業後は家を出ると言う。
自分の想いを表現する、唯一の方法だったのかもしれない。
お兄ちゃんは、テルのことでいじめられたことがあった。
そのことを誰にも言えず、心の傷となってずっと抱えて生きてきた。
結婚しても、テルが弟であるという引け目はぬぐえない。
テルがレースに出たいと言い出したことで、
今までずっと抱えてきた、やり場のない想いをぶちまけてしまう。
でも、テルの部屋でゴミ箱に捨てられていたレースのチラシを見て、
「お兄ちゃんが、手を引いてくれた。」というテルの言葉を聞いて、
テルに「ゴメン。」と謝る。
お母さんは、いつもと様子が違うテルが心配で心配で、
動物園に話を聞きに行ったり、寝ているテルの様子を見に行ったり。
年老いていくばかりの自分のことを思うと、
将来のことに不安を感じずにはいられないし、辛いよね。
兄妹の苦しみを知って、泣くシーン。
「ありがとう。」って。
そうやって口に出すことで、許しあえて、心がひとつになれた。
良い言葉だ。
テルの存在は、つらいことのほうが多いのかもしれないけれど、
気づかされたり、癒されたり、絆を強くさせられたりすることもいっぱいあって。
大竹家の人たちって、すごく幸せだと思った。
救いがあって良かった。

都古ちゃんは。
家族という安らげる場所を、河原さんに求めたけれども、
見つからなかった。
というか、もっと河原さんにもぶつかっていけば、と思ったりもしたが、
愛されたという実感を持ったことのない都古ちゃんには、
無理だったのかな。
河原さんの家を飛び出した都古ちゃんは、海に行く。
大竹家に電話をかけた時、テルは「都古ちゃん?」と言ったよね。
都古ちゃんだってこと、わかってた。
きっと、波の音が聞こえていたから。
都古ちゃんと二人で行った海。
あの時のシーンとは違う空の色だったけれども、
癒されたくて、守ってほしくて行ったんだろうな。
そして、テルはそんなこともちゃんとわかっていたのかもしれない。
さらに、母に救いを求めたが、そこも安らげる場所ではなかった。
最後の最後に、動物園のテルの傍で、テルの声を聞きながら、
眠ってしまった都古ちゃん。
笑みさえ浮かべて。
本当に安らげる場所は、テルの傍だった。
一緒にいて安心していたのは、テルじゃなくて、都古ちゃんのほうだったんだ。
テルはテルで、自分のジャンパーをそっと都古ちゃんにかけてあげて。
テルも少しずつ成長している。

いよいよ最終話。
都古ちゃん、どうなるのかな?
テルもレースに出るみたいだし。
皆が幸せな気持ちになれる結末だと良いな。
テルと別れるのが、とってもさびしい。


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